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今週聴いたもの:2024年9月19日~9月25日(二見颯一、HEXECUTOR、CARUOS)

三重県桑名市の多度大社の伝統行事「上げ馬神事」で神事につかった馬が転倒骨折し殺処分されたという問題(?)で、三重県警が神事の関係者12人を動物愛護法違反の疑いで書類送検・・・したそうですよ。

伊勢新聞 上げ馬神事で12人書類送検 三重県警、動物愛護法違反疑い 桑名・多度大社

正気なのかな。動物愛護団体とやらが告訴したらしいけれど、告訴があれば受理しなければならないから仕方がない(ストーカーやDVではなんだかんだ言って受理しようとしないくせにこんなもんは受理すんのかよ)としても、検察がアホじゃなければ不起訴が当然、っていうかこんなんで万が一起訴されたり罰金になったりするようなことはあってはならない。

送検容疑は昨年5月の上げ馬神事で馬に暴力的な行為をし、急な坂を駆け上がらせた疑い

だそうだけれども、それを言うなら競馬はどうなんだ。馬を鞭でひっぱたいて早く走らせようとする。調教なんかはすなわち拷問じゃないの。ケガして走れなくなれば安楽死。優秀な馬をかけあわせて優秀な馬を生み出すことに血道をあげ、優秀じゃなければ肉にしちゃう。あまりにおぞましい。上げ馬神事となにが違うの?

上げ馬神事関係者がもし有罪なら、競馬にかかわってる人間はすべて有罪にしなければおかしい。動物愛護法では愛護動物を「みだりに殺す」「みだりに傷つける」ことは違法となるらしいけれど、上げ馬神事がそれだというのならば競馬もまさにそれでしょう。管轄している農水大臣も有罪にしろ。

競馬で馬を虐待したり殺したりするのは牛や豚を殺して食うのと同じようなもの考えれば(競馬にかかわる人は投票する人も含めて100%カネや名誉のためにやってるんでしょ。「馬を愛している」?じぶんの子のかけっこがギャンブルの対象になって、早く走るためにひっぱたかれたりしてたら嫌悪感をおぼえないだろうか)競馬も上げ馬神事も違和感ないし私もそう思っているけれど、上げ馬神事関係者を有罪にするなら、そうではないということになる。馬をひっぱたいてムリヤリ走らせたり、カネにならなければ死あるのみという過酷な運命を科すことは「愛玩」ということなのか。

私にはそうは思えない。馬は家畜とするならどうということはないが、馬は愛玩動物であるとするなら競馬は動物虐待そのもの。動物愛護団体はなぜJRAや農水省を訴えないの?やるなら徹底してやれよ。相手をみて仕事してるんだな。

検察がどう判断するか要注目。どれだけバカであっても不起訴以外の結論を選ぶはずはないと思うけど、日本の検察の愚かしさは底なしですからねえ。神事につかった馬を殺すことは許されなくてもギャンブルのために馬を無駄に生み出し殺す(しかも超大量に継続的に)ことは許される、ってのはどう考えてもおかしい。「馬は家畜なんだから坂を登らせたり結果として殺処分したって別にいいししょうがねえだろ」という結論を期待したい。

二見颯一「泣けばいい」

宮崎県出身の演歌歌手、二見颯一の8枚目のシングル。目下の最新曲。

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これまでは、民謡の素養を活かし、のびやかに朗々と歌い上げる「やまびこボイス」を武器にしていた人。しかし今回はまったく毛色の異なる曲、異なる歌唱を披露しています。最初ラジオで聴いたときは途中から聴いたので、「これ誰?」となり、あとで彼の新曲だと知ってちょっとビックリ。

 

作曲が堀内孝雄と聞けば、いかにもそれらしい、と感じさせるドラマティックなラブソング。堀内の歌唱はあまり好きじゃないんですけどソングライターとしては超一流なんだなあ、と再認識させられる。これは自分で歌わず二見にあげて正解だったんじゃないか。

そして、適度な湿り気と色気を帯びつつ、どこか透明感を感じさせる二見の歌唱がほんと素晴らしい。バックの演奏が徐々に盛り上がってきて最後に泣きのギターソロ(これはもっと長くてもよかった)が炸裂するところもいい!

これはヒットしなければおかしい。演歌ファンはどんどんCDを買って応援するべし。演歌路線からこっちの方向へ修正していくのも、彼にかぎってはアリかもしれない。

おススメ度・・・★★★★☆

HEXECUTOR「BEYOND ANY HUMAN CONCEPTION OF KNOWLEDGE...」

フランスのスラッシュ・メタルバンド、HEXECUTORの2作目? 2020年作。

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読めないうえにダサいバンドロゴをみて聴く気が失せる・・・ってのはシロートであり、そういうの見ると「オっ!」となるのが真のメタルマニアというもの。こういうのが意外に良かったりもする。まあ大概その期待は裏切られるんだけど。

 

なんとこれは期待に応えてくれるほうだった。いやいやイイじゃないの。

1曲目のドラムのフィルインがまるっきりPOSSESSEDみたいで、そういうバンドなのかな・・と思ったら、まあ似ているところもあるけれど、基本はIRON MAIDENばりの複雑な曲構成とメロディアスなリフを駆使した、オールドスクールなスラッシュ・メタル。

ヴォーカルはミレ・ペトロッツァのような吐き捨て型で、それが疾走するところを聴くとKREATORっぽい。リフはWHIPLASHみたい(2曲目はまるっきりそれ)だったりIRON MAIDENみたいだったりして、とにかくメロディアスでキャッチー。リフのカッコよさで「おお~!」と身を乗り出すことがたくさんありました! いいね!

しかし曲はちょっと無駄に長い気もする。半分は7分以上。そのくせ1曲目なんかは半端にフェードアウトして「あれえこれで終わり?」みたいな感じだし。カッコいいリフやソロを思いついたから片っ端からくっつけてみました、っていうのが多い。

といっても、スラッシュ・メタルはカッコよければ細かいことはどうでもいいのであって、するとそういうアラも許せる、っていう魅力がこの作品にはある。1stアルバムを探したけどなかなか入手困難なようで。みつけたら即GET!

おススメ度・・・★★★★

CARUOS「METEMPSYCHOSIS」

こちらもフランス。ペイガン・ブラックメタル、CARUOSの1stアルバム。2011年作。


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予備知識なしで中古CDを購入。1,000枚限定プレスらしい。

陰鬱な響きのトレモロ・リフがひたすら突っ走る。メロディアスなベースはかなり自己主張しているけれど、テクニカルなんちゃらというタイプではない。ただ突っ走るだけではなく、たまに聴かせるギターソロとかが挿入されて、聴きごたえのある作品になってます!

 

たまにアコースティック・ギターやフルートやマウス・ハープなんかを使ったパートが入ってくるんだけれども、フォークメタルにありがちな、メタルに民族楽器をとってつけてみました、みたいな安直さは感じられず、非常に効果的に使っていると感じられる。

どこからどう聴いても北欧のバンドとしか思えない寒々しさ。ここまでやってくれるんならもっと泣きにギターソロとかがいっぱい欲しかったな。そのへんが中途半端で、長い曲はちょっとダレてしまう。

しかしこれはいい作品。まったく期待してなかったからってのもあるけれど、いわゆるペイガンやフォークメタルはあまり好きでない私もこれは受け入れられる。その後の作品はないのかな?

おススメ度・・・★★★☆

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