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IRON ANGEL「EMERALD EYES」:今日聴いたもの

前回の記事 →IRON ANGEL「HELLBOUND」:今日聴いたもの の続き。

80年代に活動し2枚のアルバムを残し解散。再結成→活動停止を経て再々結成、2018年に3作目「HELLBOUND」を出して復活したドイツのスラッシュ/スピードメタルバンド IRON ANGEL。その復活アルバム「HELLBOUND」はスピードとパワーを意識しながらも初期よりもそれはダウン、メロディアスなメタルになってて、冷酷なスラッシュを期待して聴いた私はちょっと落胆した・・・ということを書きました。

で、その次のアルバム。2020年に出た「EMERALD EYES」。唯一のオリジナル(?)メンバーだった、ヴォーカルのディルク・シュレーダーさんが亡くなったことで、これが最後の作品になると思われますが、こちらも聴きましたので感想を。

IRON ANGEL「EMERALD EYES」

ネット通販の商品ページには、「名作『HELLISH CROSSFIRE」を意識した作風」と書いてあり、そうか、再結成作の3作目の「速い曲もあるけどスラッシュ/スピードメタル色は薄い」っていう作風を反省したということなのかな。国内盤の解説によれば、メンバー間で「HELLSH~」の路線でやるぞ!という意志統一が明確にされたうえで製作されたとのこと。

Amazon.co.jp エメラルド・アイズ

そりゃあ楽しみだ!ということでワクワクしながらCDをプレイしますと・・・。

 

 

おお~。ちゃんとスラッシュ(メンバーは「スピードメタル」を自認しているそうだが)してる。スピードという点では「HELLISH CROSSFIRE」と同等、いや演奏の安定度が増しているぶん、体感するスピードはそれ以上かも。

 

同じドイツのKREATORがもっとメロディアスになった感じともいえる曲もあるし、最初期のGRAVE DIGGERみたいな曲もあるし、スラッシュ風味のあるジャーマン・スピードメタルとも表現できる曲も。カッコイイじゃないか。スピードとアグレッションは「HELLISH CROSSFIRE」のそれを継承、そのうえでメロディアスさという点においては「HELLBOUND」と同様、ていうか曲のデキはそれを上回っているというのもポイント高い。どの曲もキャッチーなフックをもたせている。素晴らしい!  ヴォーカルのスタイルがまったく異なっているから、「HELLISH~」そのまんまの雰囲気になってない、というのも、じつはプラスの部分のほうが大きいかもしれない。スラッシュをもとめる人にもメロディアスさをもとめる人にも刺さるヘヴィメタルになっている!

 

このアルバムが最後になるであろう(?あらたなヴォーカリストをたてて活動するというのもある?)というのが悲しくなる素晴らしいデキ。スラッシュ/スピードメタルという先入観を取り払って聴けばトラディショナルなジャーマン・メタルファンも納得するはず!手に入るうちにCDを買っておくべきでしょう!

おススメ度・・・★★★★

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